日本性差医学・医療学会

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過去の学術集会

日本性差医学・医療学会 第1回学術集会 会長挨拶

 平成15年に設立された性差医療・医学研究会は、性差を考慮した医療・医学の基礎・疫学・臨床研究を各専門領域の枠にとらわれず、また医学分野のみの枠にもとらわれずに押し進め、その研究結果を国民の健康維持に反映されることを目的に設立されました。そして研究会としての学術集会をこれまで四回(年一回)開催してきました。今年度よりその活動の更なる充実を目指して、性差医学・医療学会へと発展させることとなり、この度、平成20年2月9日(土)、10日(日)の2日間、東京港区のコクヨホールにおきまして性差医学・医療学会第一回学術集会を開催する運びとなりました。この記念すべき第一回学術集会の会長を務めさせていただくことを光栄に存じ、全力で取り組みたいと思います。

 本学術集会ではメインテーマに「患者に優しい医療:医学から医療へ、医療から医学へ」を掲げました。特別講演に世界の性差医学医療の第一人者である米国コロンビア大学のマリアンヌ・レガート教授と独国カリテ大学ザグロセク教授のお二人をお招きしています。シンポジウムには「アジアにおける性差医学医療の現状と今後の展望」と題してアジアから数名の先生方をお招きしています。その他のシンポジウムとして、「男女共同参画社会と医療」、「Evidence Based Medicineと Narrative Based Medicine」、「薬と性差」、「心身医療における性差」を予定しています。また教育講演には「性差と生涯医療」、「消化器分野と性差」、「ジェンダーとセックス」のテーマを予定しています。一般演題の応募も増え、500人を超える参加者を予定しております。

 本会は専門分野を越えて性差医学医療への理解を深めることのできるユニークかつ有意義な学会になることをめざしております。これまで開催された過去四回の性差医療・医学研究会の特筆される点であった「自由な雰囲気の中で、活発な意見交換を交わしながら夢中になって勉強できる研究会」の伝統を引き継ぎつつ、日本からアジアへ、さらに世界へ、性差医学・医療の最新の知見を発信する学術集会となることを期待しています。

 この学術集会を開催するにあたり、各方面の皆様の多大なご支援ご協力をどうぞ宜しくお願いいたします。

 本学術集会への皆様の多数のご参加を楽しみにお待ち申し上げています。


日本性差医学・医療学会第一回学術集会 会長
  鄭忠和 (鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 循環器・呼吸器・代謝内科)